アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

66. 美術番組の常連ですね - 根津美術館(東京都港区)

 このブログでは、あまりにも有名で大規模とアラカンが感じる美術館は取り上げてきませんでした。国立西洋美術館とか東京都美術館クラスになると、あらためて感想を書こうと思っても対象が巨大すぎて感想も何もないのです。今回訪れた美術館は小規模ながらも歴史は古く、美術番組で目にする機会も頻繁にあって、アラカンごときが感想を書くのは気がひける美術館の一つなのですが、庭園の素晴らしさとか、やはり書き留めておく事にしました。いつまで記憶がクリアか、怪しい年齢にもなってきましたしね。(笑)


ざっとした御説明(2022年9月下旬の情報です)

 明治時代の富豪が蒐集した美術品を基にした美術館で、敷地は御自宅の跡地。南青山の一角にあって、地下鉄の表参道駅から歩いてすぐで、道すがらからは背景に六本木ヒルズが見えてまさに一等地に建っています。運営する財団の設立が昭和15年で美術館開館はその翌年という事ですから、日本の美術館の草分けの一つと言えるでしょう。小ぶりの体育館サイズの美術館本館の1階と3階に展示室、ミュージアムショップにカフェ、広い庭園もあって、ゆっくり見て歩けば1時間では足りないのではないでしょうか。


アラカンの個人的な感想
 庭園のある美術館は数多くありますが、ここの庭園は「庭」を越えて「公園」と言った感じの広大さ。また、広いだけではなくて高低差もあって、鬱蒼とした樹木に囲まれた低地には水場も。斜面の途中、少し平らになったところには平屋の住宅級の建物が散在し、カフェも庭園の中の別棟、てな具合。観光や買い物で訪れる事が多い土地柄、美術館に興味がない方でも十分に楽しめる観光スポットだと思います。


オススメするとするならば
 「オシャレな」とか「高級な」といった言葉がぴったりの土地柄です。郊外の巨大商業施設や銀座とは違った雰囲気でブランド品やら食事を楽しむ事ができそうですが、それはアラカンの守備範囲の外。地下鉄駅へ戻る途中、「岡本太郎記念館」へ寄り道しただけで帰宅しました。こちらはこじんまりとしていて入館料は寄付金気分。気軽に立ち寄れました。


私はこうやってたどり着いた
東京メトロ銀座線の表参道駅、青山通り方面改札からスタート


「A5出口」から外へ


外へ出たら右方向へ


「PRADA」のビルを右手に見ながら直進


突き当たりの交差点を渡ったところが目的地


岡本太郎記念館へはひとつ手前の交差点を右折

65. 「巨匠」が自分で開設しちゃった記念館 - 大田区立龍子記念館(東京都大田区)

 アクセス数が1万5千回を越えていました。コロナ絡みの外出自粛期間などありましたが、多くの方に読み続けていただけていることが励みとなって、何とか書き続けることができています。アクセス履歴を見ていて感じたのですが、コロナの新規感染者が増加するとアクセス数が増える傾向にあるようです。外出を諦めつつ自宅で過ごす時間にこのブログが少しでも役に立っているのかもしれないと思うと、とても嬉しいです。


 コロナが鎮まり、機会があれば、このブログで紹介させていただいている現地にも、ぜひ、脚をお運びください。


ざっとした御説明(2022年8月下旬の情報です)

 記念館と聞くと、芸術家が故人となってから近親者、縁故者が設立したものを想像しがちですが、この記念館は川端龍子が生前に文化勲章の受勲をきっかけに開設したもの。現在は大田区に寄贈されていますが、以前は画家が主宰していた美術団体が維持、管理していたそうです。画家のアイデアで設計された広い壁が折れ曲がりながら続く展示室には、得意とした超大作を数多く展示されていて圧巻。記念館の辻向かいには自宅兼アトリエが残されていて「公園」と名付けられていますが、見学できるのは1日に3回ほど、決められた時間だけのようですので、見学を希望される方はHPで確認してからお出かけください。


アラカンの個人的な感想

 東京の西の端で、大森駅からもひとしきりの距離がある場所に記念館を建てて多くの人が訪れることを期待したかどうかはわかりませんが、自宅兼アトリエまで一緒に大田区が維持管理する施設になっていることからして、「残す」には最良の方法だったのかもしれません。学校の黒板よりも大きな作品を数多く展示することを考えればそれなりの建坪も必要なわけで、高価な上に再開発で大きく変化する都心の一等地は適さないですしね。おかげさまで、私たちは今でも超大作を存分に堪能できているわけで、美術団体を主宰するくらいになると先の時代を読む力も普通ではないのかもしれないと思いました。


オススメするとするならば

 大森と聞いて思い浮かんだがのが大森貝塚と平和島のボートレース。貝塚関係で郷土資料館や博物館がありそうな気配は感じつつも興味は湧かず、大森駅のホームで記念碑の写真を撮影して終了。で、何かないものかと駅の周りをうろうろしていて見つけたのが下の案内看板。東京の地理を良くわかってない事を再確認した後、川崎の駅ビルでワインを舐めるべく京浜東北線に乗車、大森を後にしました。ちなみに、水族館へ行くなら京急の大森海岸駅の方が近くて便利なようです。


私はこうやってたどり着いた
JR東日本、京浜東北線の大森駅からバスを利用、中央改札から西口へ


西口を出たら左方向、4番乗り場へ。「森02系統」に乗車・


臼田坂下で下車。


バスの進行方向へ進むと坂の登り口に看板、ここを左折。


直進して程なく、左手に目的地。

64. 美術館経営に対する本気度がよくわかる気がします - POLA MUSEUM ANNEX(東京都中央区)

 都内の小規模な美術館の中には高級住宅街に建っているものもあって、「もしかしたら相続税対策かな」などと余計な事を考えてしまう事もあるのですが、今回訪れた施設は民間企業が銀座に所有するビルのワン・フロア。近隣のブランド・ショップなどを見ていると、「賃貸ししたらかなり儲かりそう」な匂いがしてしまいます。いずれにしても、庶民が心配する必要がない事には変わりはないですね。


ざっとした御説明(2022年8月中旬の情報です)

 ポーラ銀座ビルの3階、フロア全体が一つの展示室で、美術館というよりは簡素なギャラリーのような施設。常設展示はなくて企画展のみで、ポーラ美術館が所有する作品だけではなく、現代美術の展覧会も開催されているそうです。真正面からの写真では少し分かり難いですが、会場へのエレベーターが正面玄関右側の屋外に面してあるので、とても気軽に入る事ができます。


アラカンの個人的な感想

 このブログでは第10回で取り上げたポーラ美術館本館は箱根の、しかもかなり奥まったところにあって、気軽に行けるところとは言い難い感があります。それに対して、この「ANNEX」は銀座の京橋より、中央通り沿いのビルにあってアクセスは至極便利。アラカンが住む相模湾沿いからは、箱根も銀座も「わざわざ出かける非日常的なところ」である事に違いはないのですが、東京で用事を済ませた後のお楽しみとして行けるのが嬉しいです。ちょっと歩けば、時たま高級ワインの有料試飲を楽しんでいるワインショップもあるので、アラカンにとっての便利さは格別だったりします。


オススメするとするならば
 ここを主目的として銀座を訪れることは殆どないだろうと思われ、近隣の高級ブランドショップや百貨店を訪れた際に、ふと立ち寄って見るには便利なところです。アップルストアも近いですね。銀座や京橋あたりに出掛けて、ちょっと時間が空いたので美術館にでも行きたいが、アーティゾン美術館や三菱一号館美術館で企画展を見るだけの時間の余裕はないとか言う時には、一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか


私はこうやってたどり着いた
東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅7番出口から地上へ

地上へ出たら逆方向、すぐのところに「POLA」と書かれた入り口

建物の外側にあるエレベーターで3階へ