アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

92. 「田園調布に家が建つ」のイメージそのまんま - 世田谷美術館(東京都世田谷区)

 まだ自家用車を運転していた頃には、都内へも遊びに行っていました。帰り道、相模湾沿の自宅に向かう時には用賀の料金所から東名高速を利用することがほとんどだったので、「用賀」という地名にはとても馴染みがあるというか、運転をやめたいまでも懐かしい響きを感じてしまいます。首都高速の環状1号線から3号線に入って北西方向に進み、青山、六本木、渋谷のビルの間を抜けていくと駒沢あたりから急に空が広くなり、用賀まで行くと高い建物は見られなかったように覚えています。今回は東急電鉄の電車で「用賀駅」まで行って、そこからバスと徒歩で空の広さを確かめてきた感じの半日になりました。


ざっとした御説明(2023年10月中旬に訪れました)

 世田谷区の砧公園にある、世田谷区が管理運営する美術館。企画展とコレクション展を同時に開催できて、他に区民ギャラリー、ミュージアムショップ、図書室、軽食がとれるカフェと一通り揃っている上に、コース料理が提供されるレストランが独立した建物になっているというあたりは「さすがは世田谷」といった感じ。23区内の公立美術館とは思えない規模、大きさでした。


アラカンの個人的な感想

 広々とした公園と隣には区の清掃工場があって、戦前は軍の施設でもあったのではないかという面積を有している一帯なのですが、「紀元2600年記念事業として計画が決定された大緑地」が元になっているのだそうです。最近では、お金持ちが住むところしては港区やウォーターフロントのタワーマンションなんかを想像しがちなのですが、広い土地と緑が沢山ある世田谷が一等地だった時代があったわけで、そんな頃の世田谷のイメージにピッタリの規模の美術館でした。都立、国立の美術館よりもゆったりとしていて、ある意味では贅沢な施設なように思います。


ちょっとしたオマケなどなど
 住環境が優れた土地ということで、都会に出た気分で遊ぶには周辺も含めて不向きなところ。ちなみに、用賀駅まで歩いてもこれと言ったものはなくて単なる住宅街なので、公園または美術館内でゆったりとした気分で時間を過ごすのが良いんじゃいでしょか。アラカンはカフェで洋梨のタルトとホットコーヒーを楽しんできました。


私はこうやってたどり着いた
東急電鉄田園都市線用賀駅の改札を出たら北口へ

地上に出たら1番バス乗り場から「用22」系統のバスに乗車

終点の「美術館」で下車

直進後、交差点を渡って砧公園の中へ

ロータリーまで行ったら右へ

ちょっと直進すれば右手に目的地

91. いわゆる「市立美術館」だよね - 藤沢市藤澤浮世絵館(神奈川県藤沢市)

 真鶴崎と三浦半島の先端を結ぶ線の内側が「相模湾」でその外側(熱海、湯河原、東伊豆)は「相模灘」になるんだそうです。で、相模湾沿いのかなりの部分が「湘南」と呼ばれる地域になるのですが、どこからどこまでが湘南なのかは、実のところはっきりしません。アラカン的には、江ノ島がある藤沢、サザンビーチや烏帽子岩がある茅ヶ崎あたりは「湘南のど真ん中」で、相模川を越えた西側は明らかに違うような気がします。しかし、平塚や大磯、中には二宮あたりも湘南だと主張する人もいて、「神奈川県の中でも別格扱いされがちな県西部二市八町」の自動車のナンバープレートに「湘南」と表示されるようなになったのは「平塚も湘南だ!!」とゴリ押しした昔の平塚市長のとばっちり。地元でも「それは違うだろうー」と思っている人は少なくありません。ちなみに。小田原あたりは「西湘」と呼ばれることが多く、学校や自動車道の名前にも使われています。


ざっとした御説明(2023年10月上旬に訪れました)

 個人が蒐集していた江ノ島の浮世絵などを譲り受けた事や姿勢40周年を契機に、1980年に開設されたとのことです。ホームページを見ると「郷土資料館」としての位置付けが伺え、同じ建物の中には市民ギャリーを兼ねた企画展示室を有する「藤沢市アートスペース」があったりで、いわゆる「市立美術館のなかの常設展示室」といった方がしっくりくる施設でした。


アラカンの個人的な感想
 最寄りの辻堂駅のすぐ横に「テラスモール湘南」という大規模なショッピングモールがあって、映画を見たり外食を楽しむためにちょくちょく訪れていたのですが、そのまた奥側に「浮世絵館」があることを知ったのはつい最近です。なんとなく「藤沢駅や市庁舎の近くにある」ような気がしていて、かといって藤沢駅で案内看板を見つけることもできなかったので放っておいてしまいました。浮世絵は一度見れば充分な気がするのですが、「藤沢アートスペース」の企画展示で面白ろそうなものがあれば、また行ってみたいと思っています。


ちょっとしたオマケなどなど

 海岸へ出ても江ノ島と烏帽子岩の中間あたりで、砂と松を眺めて終わっちゃう可能性が大です。無理にでも観光気分を盛り上げるとするならばテラスモール湘南の風土コートで「シラス丼」を食べるくらいでしょう。となれば、江ノ島か鎌倉に行くのが無難なところ。ガイドブック的なお勧めコースは東海道線で藤沢駅へ移動してからの江ノ電の利用でしょうが、観光客の多さは覚悟しなければなりませんのでもう一つ先の大船駅を経由するのはいかがでしょうか。鎌倉ならば横須賀線に乗れば隣が北鎌倉駅、その次が鎌倉駅なので多少混んでも我慢できます。江ノ島ならばJRと同じ建物に駅がある「湘南モノレール」。江ノ島の最寄駅の駅舎が江ノ電、小田急と違って地味なビルなせいか、車内が混んでいた記憶がありません。ただし、コロナによる移動制限が明け、かつ、「バスケットボールのアニメの大ヒット」でインバウンドのお客様が大挙して押し寄せて来ている最近は利用していないので、若干の不安はありますが・・・。


私はこうやってたどり着いた
JR東日本東海道線の辻堂駅東改札からスタート

改札を出たら左方向、北口へ

北口を出たら右、テラスモール湘南とは反対方向へ

地上に降りたら駅前のロータリーを抜け、白いビルの横を直進

二宮金次郎の石像がある交差点を渡って二つ目のビルへ

エントランスを入って正面のエレベーターで7階へ

エレベーターを降りたら左側、奥の方に入り口

90. 次は競馬とセットで行ってみたいです - 府中市美術館(東京都府中市)

 アラカンの若い頃は「熱し易く冷め易い」、若者というようりは「バカモノ」。ギャンブルにのめり込んだことも多々あって、競馬に熱中していた頃もありました。テレビ中継でサイレンス・スズカやライスシャワーなどの「故障発生の瞬間」を見てしまうことが何度かあって勝馬投票券にお金を使うことは無くなったのですが、大きな競馬場に直接行った経験がないのがちょっと心残り。開催中の「中山競馬場」とか「東京競馬場」、関西なら「京都競馬場」にはいつか行ってみたいと思っています。今回訪れたのは東京競馬場がある街の美術館なのですが、残念ながら競馬はやっていませんでした。


ざっとした御説明(2023年9月下旬に訪れました)

 2000年開設と東京の公設美術館としては比較的に新し目の美術館。企画展示のスペースと独立した常設展示スペースがあり、ミュージアムショップ、カフェ、美術図書室、市民ギャラリー、通路から見学できるガラス張りの製作室などなど充実のフル装備。電車の駅からのアクセスはちょっと不便でしたがテニスコートや野球場、サッカーコート、バーベキュー広場もある大きな公園の一画にあって、市民が半日遊ぶには良い所なのだろうと思いました。


アラカンの個人的な感想

 都内に比べて都下の美術館の方が建物が大きい印象があるのですが、ここの建物も大きくて御立派で、吹き抜けの受付ロビーなどはまるで体育館。独立した常設展示室があって、さらに企画展示にも力を入れているようでNHK Eテレの「アートシーン」で取り上げられることもあるなど、活発に活動しているようです。日曜日に訪れたからでしょうが展示室にはもちろん、ロビー、カフェにも多くの人がいて美術館にしては賑やかでした。
 広くて綺麗で気持ち良い空間。常設展示に地域性のような特徴が見られなかった点は観光客たるアラカンとしてはちょっよ物足りなかったのですが、東京競馬場とセットならまた行っても良いかなと思っています。


ちょっとしたオマケなどなど

 最寄駅は京王線の東府中駅ですが特急が止まらないので不便。特急が止まる府中駅からは京王バスで東小金井方面へ行くバスがあって、美術館のすぐ近くまで運んでもらえす。しかし、あえてお勧めしたいのが東府中駅からの徒歩の行程。初冬なら平和通りの銀杏並木が、春ならば府中の森公園の桜並木の下を歩くことができるようです。東京競馬場へ行く電車も東府中駅から分枝していますので、競馬とセットにするのにも好都合なんじゃないでしょか。


私はこうやってたどり着いた
京王電鉄京王線東府中駅北口からスタート

交番の脇を抜けて交差点へ

高い銀杏の木が並ぶ平和通りへ
美術館への案内が要所にあったのでわかりやすかったです

通りの突き当たり、航空自衛隊府中基地の前で左折

府中の森芸術劇場で右折

劇場の横を府中の森公園へ

公園へ入ったら噴水のある広場へ

噴水を越えたら桜並木をひたすら直進
売店、テニスコートなどを越え、公園の反対側まで行くと目的地