アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

3. 「ほぼ海沿い」の美術館を行く - 横浜美術館(横浜市)

ざっとした御説明(2018年10月中旬の情報です)
 横浜みなとみらい21地区のランドマークータワーのすぐ隣、運河や港はすぐそばなんだけど周りが大きな建物に囲まれ、さらには横浜駅東口へ向かって開発中の街並みが海や港を感じさせないところが「ほぼ海沿い」な美術館。これまで何回か訪れた記憶からすると、貸借したものが中心の企画展に加えて、その企画と関連した収蔵品展示の二つを組み合わせるのがパターンのようです。例えば、モネ関連の企画展に併せて、収蔵されている横浜開港期の様子が描かれた絵画や、写実的な洋画に取り組み始めた頃の日本人画家の作品を展示するとか。(その心は「描かれた時期、時代が同じだから」てな具合)


アラカンの個人的な感想
 企画や展示品に「横浜」に対するこだわりを感じることは少なく、そういうものを求める方は日本大通りとか山下公園方面に沢山ある施設を巡ったほうがいいんじゃないかと思います。観光客よりも横浜市民が幾度も訪れてくれることを目的とした、地域のための美術館なんじゃないかな。
 建物のあつらえも観光施設的な配慮は一切なくて、建物中央部の吹き抜けホールの広々とした素っ気なさなどはは世界的にみてもトップクラスじゃないかと思うのですが、アラカン的には嫌いではないです。

 と言うのは、何せ周囲には超高層ビル、大きなショッピングモールにコンサートホールが二つ、国際展示場に遊園地、ちょっと脚を伸ばせば赤レンガ倉庫に中華街があって、街の反対側には呑み屋中心の飲食店街に動物園、京浜急行線沿いまで行けば「日本のReeperbahn」とも言えそうな大人の世界もあるという土地柄です。そんな国際港湾都市的混沌の中に簡素でスッキリした美術館があるというのは、なかなか素敵なことじゃないでしょか。


オススメするとするならば
 なんでもあり過ぎる場所にあるわけですが、お金のかからない楽しみ方としては横浜駅東口へ向かってブラブラ歩いて日産自動車のショールームを抜け、横浜駅周辺の商業施設を冷やかすコース。アラカンはGT-RやフェアレディーZといった超高級車やレーシンカーを眺めた後、横浜そごう地下の食品売り場でワインを試飲したり、和菓子のバラ売りとかアイスクリームを買い食いしてから帰るのを楽しみにしています。
 時間とお金がある向きには、「ランドマークタワーの展望台+野毛の飲食店街での昭和なひと時の組み合わせ」をお勧めします。凍えるように晴れた冬の日没どきの、富士山や丹沢をシルエットにした夕焼けと足元に広がる街灯りの眺めは一見の価値ありだと思っています。ちなみに、展望台の入り口は美術館から見てタワーの反対側、桜木町駅からの歩行者通路のところにあります。


私はこうやってたどり着いた
 最寄駅は「みなとみらい線のみなとみらい駅」なのだけど、JR東海道線沿いに住んでいるアラカンは桜木町駅から歩き始める。最初に目指すはランドマークタワー。エスカレーターに乗って動く歩道が用意された歩行者専用通路を利用するのが安全で安心。


日本丸や展望台入り口を右手に見ながらずんずん進みます。


 歩行者通路を最後まで歩いて一度タワーの中に入りますが、そこは大規模なショッピングモールと飲食店街。ここで突き刺さっちゃうと美術館にはたどり着けませんので御用心。


タワーの反対側に出たところ。最寄りのみなとみらい駅は向かいのビルに地下にあります。(雨の日なんかは「mark is みなとみらい」の建物から出るのもよろしいかと思います)


ランドマークタワーを背に左方向にある陸橋を渡ったすぐ先の大きな建物が目的地。


美術館前の広場や先に続く並木道もいい感じ。横浜駅方面へはこのまま直進。野毛に行ってみたい人は桜木町駅まで戻って根岸線の反対側へまわってください。

2. 「ほぼ海沿い」の美術館を行く - MOA美術館(熱海)

ざっとした御説明(2018年10月上旬の情報です)
 熱海駅から海とは逆方向の崖のような急坂を登って行くところが「ほぼ」海沿いなわけです。民間の美術館ながら国宝3点を所有しているところが売りかな。それと秀吉の「黄金の茶室」ですとか、尾形光琳が暮らしていた京都の町家を復元したものが目立ったところ。
 常設展示専用のスペースはなくて企画展だけ。それと、国宝の一つである尾形光琳の紅白梅図屏風の展示期間が限られているため、この美術館を訪れるのが主目的の方は、何が見られるのかホームページを確認してから出かけることをお勧めします。


アラカンの個人的な感想
 企画展だけで常設展示専用のスペースは無し。企画展からの印象では、茶道に関わるものの展示に力を入れているようでした。ちなみに今回の展示では信長ゆかりの武将達が集めた茶器が数多く展示されていて、博物館的な楽しみ方もできました。


 屋外の庭までゆっくりみても1時間程度かなと思います。温泉宿の夕食、宴会までのひと時をゆったりと過ごしてみるとか、帰りの列車までの時間調整にいかがでしょうか。ま、熱海ですから温泉とセットがよろしいんじゃないでしょか。熱海駅前の足湯場にはタオルの自販機もあって、手ぶらでも大丈夫!!



オススメするとするならば
 大きなロビーや本館前の広場からの海の眺めかな。駅からバスでさんざ登ってチケット売り場があるところまでたどり着いたと思ったら、そこからエスカレーターでさらに延々と登って本館にたどり着きますので、眺望は抜群です。伊豆の山やら海やら島々の眺めが素晴らしいです。温泉街が海に近い低地側にあるので、高い所からの眺望を楽しむならこの美術館が一番だと思っています。



私はこうやってたどり着いた
 一つしかなくてわかりやすい熱海駅の改札を出たら、改札を背にして左の方向へ。


 写真真ん中のスロープを登った先がバスプール


 8番乗り場が美術館行き専用のバス乗場になっていました。私が訪れた2018年10月初旬は、IC乗車券不可の現金のみ、片道170円でした。

1. 開設のご挨拶

 こんにちは、還暦を目前にしてリストラされちゃったアラカンことishii2018です。突然手に入れちゃった「毎日が日曜日な暮らし」を少しでも楽しく過ごたいと思い、ブログを書いてみる事にしました。小さな美術館に行ってみての感想と、旅の思い出のうち水や船に関わるものなど書いてみようかと思っています。
 えっと、私、アラカンは相模湾沿いの小さな町に住んでいますが、近隣の町に小さな美術館があるのが気にいっています。絵画や工芸品に興味があるわけでものでもないけど、静かな空間で「何もしないをする」というクマのプーさん的な時間を過ごすのが好きです。で、いまや私も「押しも押されぬ正真正銘のぷー」となったわけで、プーさん的な何かを書き残さずにはいられないわけですね。
 それと、旅の話。50歳になった頃から、ちょっと無理をしてでも遠方へ出かけてみるようにしています。一人暮らしの一人旅、安心して楽しめるのは自力で歩けて迷う事なく帰宅できるうちと思うわけです。で、こちらでは「船」にまつわる思い出なんかを書いてみようかと思っています。海外ネタは古いヤツが主になっちゃうかな。