アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

6. 「ほぼエキナカ」の美術館を行く - 東京ステーションギャラリー(東京都千代田区)

ざっとした御説明(2018年10月下旬の情報です)
 JR東京駅丸の内北口ドームの中にある美術館。駅舎の中なのだけど改札の外にあるので「ほぼエキナカ」としてみました。上野や六本木で美術館のハシゴをこなして、なおかつ時間に余裕があったりした時に、フラッとよることができる立地の良さが素敵ですね。


 企画展だけで常設展はないけれど、東京駅にまつわる品々や煉瓦造りの建物そのものを内部から見学できる施設になっています。開設はだいぶ古くて昭和の終わりくらいとのことなのだけど、美術館通いを始めたのが2012年頃で駅舎復元工事終了と同じ頃のアラカンの記憶では、丸の内北口には何もなかった気がします。南口方面でホテル入り口と間違えたあれかなぁ。


アラカンの個人的な感想
 企画については「何でもあり」と行った印象です。今回訪れたのは幕末期の日本画家の展示でしたが、過去にはシャガール、ピカソ、岩崎ちひろに関する展示を鑑賞したこともあります。鉄道や駅にこだわる人は鉄博(昔は秋葉原、今は大宮)に行ってもらって、色々な人が利用する駅という施設の中では色々な展示をやるという趣旨ではないかと思っていますが、確かなことはわかりません。あえてJRっぽいところを拾い出すとするならば、IC乗車券で支払い可能な自動券売機でチケットを購入できる所かな。


オススメするとするならば
 入り口があるドームであるとかレンガの壁に囲まれた空間そのものが既にアート。美術館という施設に行くことそのものが好きな方には、是非ともオススメしたい空間だと思っています。近隣には「三菱一号館美術館」があって、こちらも煉瓦造りな訳ですが、東京駅のレンガは戦災の影響なのか表面が荒々しくなっていて、瀟洒な印象の三菱一号館美術館との違いは不思議なくらいです。
 それと、ちょいとエキナカへ足を向ければ日本全国のお酒、ワイン、お土産物がギッシリと詰まった空間があるわけで、歩くのが嫌な時はこの周辺で遊んで帰るのもアリかと思います。


私はこうやって「おいちいワイン」にたどり着いた
 美術館は改札の中に入ってさえしまわなければOK.な所なので、ここではアラカンが帰りによるワインショップへの行き方なんぞ書いておきます。そのお店は「ワインショップ・エノテカ 東京駅グランスタ丸の内店」。エノテカと言えば、銀座5丁目、6丁目の店舗ではグラス1杯1万円を越える超高級ワインを(銀行預金に余裕があれば)楽しむことができちゃう、日本を代表するような高級ワイン屋さんなわけですが、グランスタ店は電車の時間待ちの合間に気軽に楽しめる感じ。ワンコインのCAVAから、ちょっとは奮発した気分になれる程度のワインが用意されているので、ちょくちょく利用しています。


一度外へ出て、地下の改札口を目指します。


一度、東西線大手町駅方向へ階段を降りて、軽く引き返す感じで丸の内北口の地下改札へ。



改札が見えたらもう一度大手町駅方向へ戻る感じになります。


お店入り口を入って右側にバーカウンターがあります。
"Enjoy your nice wine!"

5. これって愛?、それとも執念? - 栗田美術館(栃木県足利市)

ざっとした御説明(2018年10月下旬の情報です)
 ビックリしたのは敷地の広さ。個人が収集した伊万里、鍋島のみを展示した美術館ということで、展示室が1つ, 2つのこじんまりとしたものを想像していたアラカンでしたが、大型観光バス専用スペースもある駐車場を含めると、サッカーグラウンド2面は優にありそう。森に包まれた小高い丘を散策しつつ、散在する建物や登り窯を巡るという趣向の「陶芸のテーマパーク」とも言うべき施設でした。



アラカンの個人的な感想
 陶芸には興味がないアラカンなのですが、コレクターの執念のようなものを感じることができたかと思います。陶芸品の中でも伊万里、鍋島以外には目もくれずに数千点を集め、収集に支障が出るからと国会議員を退き、そして収集品を公開するために故郷の山を買い取って美術館を開設してしまったわけですから、凡人の理解できる範囲を越えてる気がしました。
 収集品の散逸を防ぎ、同時に保管、保全のために必要な資金を入館料で賄えるわけですから、自分が死んだ後まで考えて美術館を作ってしまうと言うのは良い方法なのでしょう。そう考えれば、この美術館は蒐集家の究極の愛情表現なのかも。


オススメするとするならば
 展示品の目玉は、高さ180cmの大壺かと思います。ヨーロッパの美術館や王宮にあるようなやつでした。しかし、特筆すべきは、とにかく静かなことかと思います。このところプー太郎ぶりに筋金が入りつつあるアラカンは「今日は平日だから空いてるんだね」とかついつい思ってしまったけど、実際のところは日曜の昼下がり。近隣にある「あしかがフラワーパーク」の駐車場は満杯でした。世知辛い日常を離れ、「現世でどれだけ愛したお宝も、あの世には持っていけないのだなぁ」などと感慨に浸りながら人影まばらな森の中を歩くのも、時にはよろしいのじゃないでしょうか。


私はこうやってたどり着いた
最寄駅は「富田駅」なのだけど、当初はフラワーパークに行くつもりだったアラカンはひつ隣の「あしがらフラワーパーク駅」からスタート。出口を出たら左方向へ。


高架になっている線路の向こう側に建物の一部がチラッと見えました。


左手に注意していくと美術館への案内看板があり、その先に両毛線をくぐり抜ける通路がありました。


両毛線をくぐり抜けたら左へ。あしかがフラワーパーク駅方向へちょっと戻ると信号機付きの横断歩道があったので渡って右方向へ。


坂道を登って行くと三叉路があって、左手に大きな看板。ここを左へ。富田駅方向から来た時も、この看板が目印。


せっかく徒歩で行ったなら、この門から入ってみてはどうでしょうか。

4. Googleマップが間違えたかと思ったよ - 足利市立美術館(栃木県足利市)

なぜ「足利市」だったのか
 紅葉を求めてJR東日本の「週末お出かけパス」で行ける北東方面の端っこ、足利市へ行ってきました。足利市といえば日本最古の学校である「足利学校」が有名な街ですが、ネットで検索してみれば市立の美術館があるとのこと。HPを見た限りでは、あくまでも地域住民のための施設で観光客はお呼びじゃない感じだったのだけど、こんなブログを書き始めた勢いで寄らせていただいてきました。


ざっとした御説明(2018年10月下旬の情報です)
 建物の1階と2階に展示室が大小合わせて4つ、休憩所、受付け、小さなショップとカフェスペースが用意された必要にして最小限の施設。地域性にこだわった展示を企画しているとのことで、アラカンが訪れた時も足利市出身で主に足利市で制作活動をした作家の企画展をやっていました。来館者は多いわけではないけれど寂しく感じるほど少なくもなく、しっかりと利用されている印象を受けました。入り口付近の作りは「いかにも美術館」といった洒落たもので、自分が住む街に美術館がないアラカンとしては、ちょっと羨ましかったですね。


 ところで、Googleマップのナビを利用して徒歩で行ったのですが、マップが示した建物の遠景はどう見てもマンション。Googleマップでも間違うことがあるのかと、ちょっとだけ焦りました。


あえてオススメするとするならば
 市内観光で有名なところは足利学校と鑁阿寺と言うことで、美術館は東武伊勢崎線の足利市駅からならば経路の中間地点になり「ついでに寄ってみる」にもハードルは低いかとは思います。しかし、両毛線の足利駅からは微妙に逆方向で、地域住民のための美術館に観光客がわざわざ足を向ける気になるかとなると難しいでところですね。もう一つの観光の目玉である「あしかがフラワーパーク」へは両毛線で一駅だったりもしますので、寄り道せずに足利駅へ戻るのが真っ当な選択かな、やっぱり。
 アラカンとしては「渡良瀬橋」のかかる風景を中橋近くの堤防上からを眺めたのち、川沿いの道を駅までプラプラと歩いたのも観光の目的のうちだったのですが、「森高千里」に思い入れがない人には何のことやらわからないでしょうね、と思いつつも、敢えてオススメするとなるとそれくらいかな。


私はこうやってたどり着いた
JR東日本の「休日おでかけパス」を利用したアラカンは両毛線足利駅の北口からスタート。


改札を背に左手方向に進むと、電気機関車が展示されていました。看板の矢印に従って交差点を目指して右斜め前方の交差点へ。


交差点の角にはコンビニ。ここを左へ。


地下道がある「通1丁目」の交差点。美術館へはここを直進、足利学校へは右折。


Googleマップのお告げに従って、最初の信号機がある交差点を左折。なのだけど、ここは直進して一つ先の「通2丁目」の交差点を左折した方が簡単だった。


10mほど歩いて右手に見えたマンション風の建物の1, 2階部分が目的地でした。