アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

アムステルダムの美術館 - オランダ

 中央駅からトラムで15分ほどのところにある「広場」という名の「広い公園」の3辺を取り囲むようにして美術館が三つとコンサートホールがありました。アムステルダム到着の翌日は霧雨が降り続ける暗い日で、公園への人出は少なめ。カフェやショップも人影まばらでしたが、美術館の方は盛況でした。

 ちなみにコンサートホールは「ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団」という、日本でも人気の楽団の本拠地です。お昼に観光客向けのランチコンサートをやっていたのですが、チケット待ちの行列に並ぶ気になれず断念。2019年にミューザ川崎で公演があるらしいので、安い席が取れればなんとか聴いてみたいものだと思っています。


ヴァン・ゴッホ美術館

 アラカンが訪れた時は、写真右側の建物でゴッホの作品の常設展示が、左側の建物でゴーギャンとラバルの企画展が開催されていました。左側の建物の建設には日本の建築家と損保会社の寄付が関わっているとのことで、日本とも縁薄からぬ美術館です。ゴッホが浮世絵に興味を持って模写とかしていたことにも関係あるのかもしれません。
 入り口付近は吹き抜けの広いホール。展示もスペースをじゅぶんに取ってある上に、チケットが時間別で事前購入になっていることもあって、とてもゆったりと時間を過ごすことができました。

 以前に竹橋の近代美術館で開催された特別展で、人混みの隙間から覗き見た作品もあって感慨ひとしお。最近では上野の森美術館のフェルメール展が「入場時間指定のチケット」だけの発売でやってますが、1時間を越える行列が予想されるような展覧会では、他館でも取り入れて欲しい方式だと思います。


アムステルダム市立美術館

 ゴッホ美術館のすぐ隣にある美術館。外観は現代の建物なのだけど、内側に昔の建物の外壁が残されているという作り。このようなやり方は、オランダ、デンマークでは度々目にしました。現代美術の展示で有名とのことでしたが、ピカソ、モンドリアンという古典的(?)な前衛やマチス、ゴッホ、ゼザンヌの作品もありました。絵画とオブジェが渾然として展示されていたり、通路にも工夫が凝らされていて、一つ一つの作品よりも全体的な空間を楽しむ感じの美術館だと思いました。


アムステルダム国立美術館

 赤煉瓦の立派な建物とルーベンス、フェルメール等の有名な絵画で国際的にも有名な美術館。アムステルダム中央駅と共に東京駅に似ていると言われることもあるようですが、復元されて丸い屋根に変わる以前の東京駅に似ているように思いました。
 世界的にも有名なお宝級の絵画が展示されている美術館で、入場者もかなり多かったのですが、広々とした建物の中にゆったりと絵画が配置されているからか、割とゆったりと見て回ることができました。下の写真はレンブラントの夜警や、フェルメール、ゴッホといったあたりの作品が並べられた展示室の様子なのですが、観覧者の人数の割りには絵画の周りは混み合っていない様子がおわかりいただけるのではないでしょうか。


エルミタージュ美術館アムステルダム
 霧雨が小雨に変わり屋根が欲しくなったことと、あまりに有名なロシアの美術館の名前に惹かれて立ち寄りました。運河沿いで、観光名所の跳ね橋の近くにあって、外からの眺めはかなり素敵な感じ。

 展示の方は本館から持ってきたイタリアの宗教画とアムステルダムの美術館から借りた大きな集団肖像画群。外見と違って内部は明るく現代的な作りで、オランダ到着直後のアラカンはちょっと違和感を感じたのですが、オランダでは現代美術やデザイン関連の展示を目にする事が美術館に限らずあり、そのうちに慣れました。
 アムステルダムカードを提示するだけで無料でチケットを発券してもらえて、小雨に濡れた上着も乾かせて、まずまず楽しかったです。

オランダであるとかデンマークであるとか

 オランダとデンマークに遊びに行ってきました。連日の霧雨、小雨で天井のあるところを訪ねることが多く、美術館にも予定を越えて立ち寄ってきました。立ち寄った順にならべて見ると、


オランダ
 アムステルダム
  ヴァン・ゴッホ美術館
  アムステルダム市立美術館
  アムステルダム国立美術館
  エルミタージュ美術館アムステルダム
 ハールレム
  フランス・ハルス美術館
  テイラー美術館
 デン・ハーグ
  デン・ハーグ市美術館
  マウリッツハイス美術館
 ロッテルダム
  ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館


デンマーク
 コペンハーゲン
  ニイ・カールスベルグ・グリプトテク美術館
  ヒアシュプロング美術館
  コペンハーゲン国立美術館


と、言ったところで、日本でも有名な所、あまり知られていない所、様々かなと思います。次回から、感想など、何回かに分けてアップしたいと思っています。


 話は変わりますが、今年、退職直後にイギリスに行った時のヒースロー空港の入国審査での出来事です。4, 5年前に遊びに行った時には、「職業は?、イギリスに親戚や友達はいるか?」等々、かなり色々と質問され、「移民目的での不法残留とか警戒しているのかな…」などと思ったものです。それが今回は、「Sir.」と呼ばれて「(日本語で)アリガトゴザイマシタ、Enjoy your visit.」で終わるという、あまりの様変わりにビックリ。審査官にもよるとは思いますが、それなりの年齢で、職業欄に「RETIRED(引退済み)」と書いたのが影響しているのではないでしょうか。
 私が欧米で訪れた美術館や博物館で有料のところでは60歳からがシニア料金で、65歳はおろか70歳を越えたところからをシニアとして扱おうとかしている日本とは、どこらへんからが「お年寄り」になるかはだいぶ違うようです。ま、私の見た目の老け具合が半端じゃないということも否定はいたしませんがね(笑)。
 今回のオランダ、デンマークでも、ホテルのフロントや美術館のチケット売り場などで「遠い日本から観光に来てくれたシニア」ということで丁寧に対応して貰えて嬉しかったです。あんな感じなら、老いて行くのも悪くはないかも。

11. 彫刻に興味はないのに今度が3回目 - 彫刻の森美術館(神奈川県足柄下郡箱根町)

ざっとした御説明(2018年11月中旬の情報です)
 国立西洋美術館の前庭のように、美術館の庭に彫像が置かれていることは珍しくありませんが、こちらは屋外展示がメインの美術館。ピカソの絵画、陶芸と彫刻を展示する建物など屋内スペースも複数あり、そちらでは様々な企画展をやっているとのことですが、メインはあくまでも屋外のほう。日本では他にも屋外展示をメインにしている所があって、アラカンは同じフジサンケイグループがやっている長野県の「美ヶ原高原美術館」と岩手県の「岩手町立石神の丘美術館」といったところを思い出すわけですが、海外では珍しい展示方法らしいです。



アラカンの個人的な感想
 彫刻にはあまり興味がなくて、有名な美術館の展示スペースであってもサラッと通り過ぎてしまうことが多いアラカンですが、ここを訪れたのは今回で3回目。箱根の外輪山をバックに様々な作家の作品を眺めること、彫刻のある風景の中を歩くことが好きなんだと思います。下の写真の彫像は野を行くゴッホがモチーフとのことですが、秋の箱根に置くことを狙って創ったように思えてしまいます。


オススメするとするならば
 箱根の山々が美しい季節に行くことをお勧めします。花の春、紅葉・黄葉の秋とかですね。下に、昨年の春に訪れた時に撮影した写真をアップロードしてみましたが、彫刻に興味も無いのに3回も行っちゃった理由を感じていただければ嬉しいです。




私はこうやってたどり着いた
 アラカンはポーラ美術館から強羅公園を経由して行ったのですが、最寄駅は箱根登山鉄道の「彫刻の森駅」。駅を出たら強羅駅とは反対方向に少し戻ります。坂を登る感じ。


カーブを曲がりながら上る坂道の途中にチケット売り場へ続く入り口があります。