アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

16. 道路沿いの上島珈琲店は記念館のカフェだったんですね - 東京国立博物館黒田記念館(東京都台東区)

 美術館に行くのは好きなのですが新聞、雑誌で企画展のスケジュールを丹念に調べてスケジューリングするというマメなことができません。そんな私がちょくちょくお世話になっているのがテレビ東京の「美の巨人たち」なのですが、年末年始に録り溜めていた番組を見直していたら黒田記念館で展示されている「智・感・情」を紹介していました。黒田記念館という建物が国立博物館の近くにあるらしいことは薄々知っていたものの、特に興味を惹かれることなくスルーしていたのですが、「テレビで紹介されてるのを見てたら行きたくなっちゃった」という、ありがちな理由で上野まで行ってきました。


ざっとした御説明(2019年1月上旬の情報です)

 そもそもの成り立ちは、明治の洋画家、黒田画伯の作品を含む遺産を基にして設立された美術研究所だったとのことです。建設されたのは昭和初期ながら東京国立博物館が管理するようになったのが10年ほど前、耐震補強工事が終わって公開されるようになったのが2015年のことらしく、アラカンの印象が今一つ薄いのは、そのせいなのかもしれません。画伯の作品のうち、「智・感・情」を始めとする重要文化財を年に3回、特別室で公開していて、もう一部屋で他の作品を定期的に展示替えして公開していのだそうです。


アラカンの個人的な感想

 建物で一番目立つのが道路沿いの「上島珈琲店」の文字だったりして、流石は国立の施設、商売気は限りなく薄いです。記念館から見て交差点反対側の旧東京音楽学校奏楽堂の改修工事が終わって一般公開が始まっていますし、アラカンが訪れた時は地下鉄駅跡の試験的な公開をやっていて、そんなこんなで交差点付近にはかなりの人が集まっていたために実際以上に地味に感じられたかもしれません。それにしても、日本史の教科書に掲載されているような大切な作品が無料で展示されている年3回の特別展示の期間中くらいは、もう少し存在を主張しても良いのではないかと思いました。


オススメするとするならば
 国立博物館から芸大へ行く道に面した上島珈琲店は、記念館のカフェとは知らずにこれまでもチョクチョク利用していて、ホットサンドとコーヒーの組み合わせを楽しみにしています。あのあたりで手軽に軽食を摂れるお店は意外と少ないように思います。レジあたりを見た感じでは椅子席が少ないように見えますが、2階を含めると52席あるらしいです。


私はこうやってたどり着いた
 「美の巨人たち」ではJR鶯谷駅が最寄りと紹介されていたので、アラカンも素直に鶯谷駅南口へ。


 駅舎を出たら中学校沿いの坂道を登ります。


 坂道を登ったところは国立博物館(写真右側)の裏手。変則の4差路を直進して科学博物館方面へ。

 クジラの模型が見えたら右方向、国立博物館正面入り口の方へ。


旧地下鉄駅入り口や木造の音楽学校奏楽堂がある交差点の一角が目的地。




15. 新宿のビルの谷間の平成の名残り - 東郷青児記念損保ジャパン日本興和美術館(東京都新宿区)

 高層ビルの42階にある美術館。いまでは六本木ヒルズの52階に森アーツセンターが出来て「高さ」のインパクトはちょっと弱めになってしまいましたが、高層ビルからの眺めとゴッホの「ひまわり」をいっぺんに楽しめるのは世界でもここだけ。平成が終わるのに合わせたかのように地上に新館を建設していて、いつの間にか長くなった美術館名というか損保会社名共々、30年という時間は決して短くなはいと思わされてしまいました。


ざっとした御説明(2019年1月上旬の情報です)

 もともとは東郷青児氏の作品の寄贈を受けた損保会社が設立した美術館だったとのことですが、バブル景気の始まりの頃に4000万ドル近い金額でゴッホのひまわりを購入して、そちらの方で一躍有名になった美術館。私もニュースで見たのを覚えています。東京都庁を始めとして超高層ビルが数多く建設された現在ではビルの42階と聞いても驚くこともなくなりましたが、そんな所に美術館があって、数十億円の絵を展示するということは日本の金満振りを世界にアピールというか、呆れられてしまうには十分な出来事でした。


アラカンの個人的な感想

 レストランや展望台に行く人で混雑している六本木ヒルズに比べれば、美術館専用の入り口とエレベーターでアクセスするのでとっても静か。その静けさの中にゴッホの作品としては大振りな部類に入る「ひまわり」があって、その左にはセザンヌの静物、右側にはゴーギャンの風景画が展示されているのは豪華だと思います。ただ、それだけだと急激にお金持ちになった方のお屋敷の書斎になってしまうので、肝心の東郷青児氏の作品なんかもしっかり展示して欲しいところなのだけど、現状では少なめ。新館になって展示スペースが広がったら、たっぷりと展示して欲しいものです。それと、76歳で初めて絵筆を握ったというグランマ・モーゼスの可愛らしい絵も収集されているので、こちらの展示も増えないものかと思っています。


 と、いうことで、建設中の新館にはとても期待しています。


オススメするとするならば
 新館への移行は2020年5月の予定とのこと。登るんなら「今」ということのようです。


私はこうやってたどり着いた
 新宿駅到着後の最初の目標は西口の新大久保側、小田急北館やエルタワー。出口の番号なら20番が最寄り。


 20番出口から地上へ。エルタワー地下2階のレストラン街が開いていれば通り抜けてもOK。


 地上に出たら、ラグビーボールのようなコクーン・ビルとエルタワーの間の道を新宿駅とは逆方向へ。


 交差点に出ると目の前に「日本興和損保ジャパン本社ビル」。 


 美術館の入り口はビルの反対側。横断歩道を渡ってもう少し直進した先の右手。コインロッカーは42階にもありますが、地上のエレベータホール脇にあるものを使っておくのが無難でしょう。







14. 道がつづら折りになるチョイ手前 - 町立湯河原美術館(神奈川県足柄下郡湯河原町)

 超有名観光地である熱海のお隣、湯河原町も温泉の街ですが、大きなホテルのネオンが煌びやかな熱海とは方向性がだいぶ違います。特に「奥湯河原」と聞くと「庭園付きの和邸宅一棟貸し」だの「離れのみ、4棟」とか言った、高級外車が似合う隠れ家的な高級旅館が思い浮かんでしまうのですが、今回訪れた美術館はそんな奥湯河原のチョイ手前、谷沿いの昭和を思わせる温泉街の中に建っていました。


ざっとした御説明(2018年12月下旬の情報です)
 湯河原に所縁がある画家や作家の作品を展示するために作られた美術館とのことで、相模湾沿いの美術館ではありがちな設立経緯ではあるのですが、現在も活躍している平松礼二画伯専用の展示館とアトリエを備えているところがオリジナル。建物にも特徴があって、採光の方法にはうるさいはずの美術館には似つかわしくないほど窓が多く、周囲の温泉街の風景に自然に溶け込んだ造りになっているのですが、それもそのはず、老舗旅館を改築したものだそうです。


アラカンの個人的な感想
 元が温泉旅館の建物だったからでしょう、展示室の裏側に日本庭園が見える休憩スペースがあったり、チケット売り場周辺にはお土産物売り場と喫茶室があったりと、温泉街をぶらついたついでに気軽に立ち寄れる施設になっていました。温泉旅館に早めにチェックインして夕食までの時間を過ごすにはちょうど良いのではないでしょうか。ただし、現役の画家の作品とアトリエを同時に見ることができる点は、他所にはない魅力。平松画伯の作品は金粉、金泥を使った華やかな日本画がお好きな方にはオススメだと思いました。


オススメするとするならば
 せっかくの湯河原ですから、一棟貸しや離れは無理にしても割烹旅館とか名乗っている料理自慢の温泉に一泊したいところですが、近くに日帰り温泉と足湯がありますので、手軽に楽しむこともできます。

足湯の施設の近くには「万葉公園」という渓流沿いに遊歩道が設けられた公園もありました。


もっとお手軽なところとしては、湯河原駅前の「hand spa(手湯?)」はいかがでしょうか。


私はこうやってたどり着いた
 改札を出てすぐの所にある2番のバス停から15分ほど。「美術館前」で下車です。