アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

10. 晩秋の箱根の森は、まるで印象派の絵のようだった - ポーラ美術館(神奈川県足柄下郡箱根町)

ざっとした御説明(2018年11月中旬の情報です)
 民間会社の名前が付いてますが、創業家の関係の方のコレクションが収蔵品の基になっているそうです。19世紀終わりから20世紀にかけてのフランス関係の美術品が数多く収蔵されていて、現在でも新規に作品を収集中。当時のフランス絵画の企画展を自前の収蔵品だけでも開催可能というか、他の美術展に貸し出す立場。印象派の絵画もあればアールヌーボーのガラスもありで、ご自慢のコレクションの展示はもちろん、他館からの貸出品による企画展も同時開催という豪華なラインナップ。


アラカンの個人的な感想
 ここの特徴は、「とにかく遠い」こと。箱根山中にある美術館群の中でも、一段奥にある感じです。登山電車からロープェイで大涌谷、芦ノ湖方面へ行くルートからも、国道1号線沿いに箱根関所跡方面から芦ノ湖へ行くルートからも外れていて、自家用車が欲しいところ。そのおかげだと思うのですが、人混みとは無縁でゆっくりと鑑賞できました。辿りつくまでの経路を考えることにはちょっと不便を感じましたが、静かな方が好きなアラカンには、結果的に好都合。


オススメするとするならば
 建物の周囲の森を散策するための木道がありました。訪れた日は晩秋の晴れた日で、箱根湯本や強羅のあたりの人混みからは想像もつかない静謐な森の中、黄色や紅色に染まった木洩れ陽を楽しんできました。そんな静かな風景は印象派の明るい色彩の絵のようで、わざわざ箱根山中に美術館を建設したのにも、なんか納得できた感じです。


私はこうやってたどり着いた
 激混みの箱根登山鉄道や2回の乗り換えを避けたかったので、小田原駅始発の直通バス(1日に一本)を利用。JRの改札を出たら東口(右方向)へ。「箱根フリーパス」を購入する時、は左方向にある小田急の窓口か自動券売機コーナーへ。


階段を降りて2階の歩行者通路へ。


2本あるバスプールへの歩道橋の左側へ。


右手に小田原城天守閣を見ながら直進、階段を降りたところがバスプール。


乗り場は4番。片道1080円(IC乗車券可)で、50分くらいかかりました。
ちなみに、「箱根フリーパス」も使えるはずです。

9. 見た目オフィスビル、入ってみてもオフィスビル- 汐留ミュージアム(東京都港区)

ざっとした御説明(2018年11月中旬の情報です)
 パナソニックが企業メセナの一環として運営している美術館。ジョルジュ・ルオーのコレクションが充実していることでは、ちょっと有名みたいです。企画展では色々な画家、作家の作品が取り上げられますが、ルオーの作品を常設展示する小部屋があります。点数は少ないですが、素朴で力強いルオーの特徴を感じることができる展示になっていると思います。


アラカンの個人的な感想
 汐留の高層ビル街のビル群の中の一棟で、どう見てもオフィスビルにショールームが付随している建物。意を決して建物の中に入ってみれば、身分証を首から下げたビジネス関係の方がぞろぞろと歩いたりします。今回訪れた時には、美術館があるフロアでエスカレーターを降りた先で「水回りのシステム用品の商談会」が開かれていて、社員2名がにこやかに立つ受付の奥側にチケット売り場。ちょっとビビりました。ビジネス真っ只中の、そんな違和感さえ乗り越えれば、こじんまりとした、とても可愛い美術館だと思います。


オススメするとするならば
 銀座の端っこ、新橋にも近いということでだと思いますが、いつ行っても賑わっています。街歩きのついでにアートな気分を味わうにはちょうど良い所にありますよね。日本テレビや電通のビルにも近く、この付近でも半日は遊べそうです。電通ビルの展望フロアからの眺めもかなりのものですが、天気が良ければ築地の場外市場とか浜離宮まで脚を伸ばすのも良いんじゃないでしょうか。


私はこうやってたどり着いた
最寄駅は都営大江戸線汐留駅ですが、東京駅方面からやってきたアラカンは新橋駅からスタート。まずは、地下の改札へ。


改札を背に右方向へ。目指すは都営浅草線の新橋駅。



駅で行き止まりのように見えますが、かまわず階段を降りるのが最短経路。


階段を降りたら直進。


右手に日本テレビが見えてきたら通路左側へ。



パナソニック東京汐留ビルが目的地。案内板に従って左折。


右手に電通の本社ビルを見ながら、ちょっとだけ直進。
ここの展望フロアは眺めが良くて、食事もとれます。


ショールームから入っても大丈夫。案内看板がでてました。

8. 一等地なのに混みすぎない奇跡の空間 - 三菱一号館美術館(東京都千代田区)

ざっとした御説明(2018年11月中旬の情報です)
 昔はオフィス街、今じゃ立派な観光スポットになった丸の内にある美術館。超高層ビルの低層階の外観だけを、立て直す前の由緒ありげなものにしていることが多い昨今の東京ですが、ここは木とレンガで出来た低層の建物をそのまま復元しています。赤レンガの建物としゃれた飲食店に囲まれた中庭が、すでに芸術的な雰囲気たっぷり。


アラカンの個人的な感想
 長蛇の列ができる本格派豪速球投手的な展覧会が目白押しの東京にあって、ちょっと捻りを効かせた企画で楽しませてくれる美術館ではないでしょうか。しかも、ひどく混むことがないのが良いです。今回訪れた時も、ゴッホ、ジョルジュ・ブラッグ、ピカソ、ボナール、アンリ・ルソー、ゴヤの作品が一堂に展示された部屋の中央で、ソファーに座ってゆっくりと時間を過ごすことができました。立地を考えると、奇跡的だと思います。下の写真は「撮影OK」の複製画が用意されたスペースなのですが、人影が写り込まない写真を簡単に撮影することができました。


オススメするとするならば
 中庭の向かい側にあるワイン・バー(マルゴー)のオープンテラスは外人さんの姿も多く、グラスで頼んだワインでもあれば、気分はもうヨーロッパ(笑)。

 まぁ、丸の内自体が遊べるスポットである上に、日比谷公園や有楽町の駅も近いですから何でもありなわけですが、アラカンは東京国際フォーラムの建物の間を抜けて有楽町方面へ行くのが好きです。移動販売車でも来ていれば、手軽に安く食事をとってから銀座をブラブラすることもできます。今回は木々の葉が色づきつつあるところで、ガラス張りの建物と相まって洒落た公園のようになっていました。


私はこうやってたどり着いた
 東京駅丸の内南口から出て地上を行くのわかりやすいです。


 駅舎を出たら横断歩道を渡って右折、KITTE側の歩道を駅前広場反対側へ。


駅前広場の反対側の横断報道を渡って左折して東京駅舎から離れます。


地下街を抜けて京葉線ホーム付近から地上に出るルートもあって、酷暑や雨の日には便利そうなのですが、アラカンは迷ってしまうので避けています。


直進してほどなく目的地。メインの入り口へはレンガ造りの建物の手前で中庭へ。