アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

63. 坂の上の小さな美術館 - 菊池寛実記念 智美術館(東京都港区)

 この文章を書いているのは2022年8月。行動制限はないながらも4回目のワクチン接種の対象となっている身としては、遠出については色々と考えてしまう感染状況です。持病もなければ肥満でもなく、二十歳を過ぎてからはインフルエンザで発熱したこともないアラカンではありますが、外出は日帰りを基本とする今日この頃となっております。


ざっとした御説明(2022年8月上旬の情報です)

 菊池智さんが開設した美術館で寛実さんは智さんの御尊父。菅実さんは明治期の実業家で、智さんも大きな会社を経営していたとのことです。東京の中心とも言うべき地域で現在では官公庁、大企業のオフィスや海外の大使館が並ぶこの辺りに住まわれていた御家族って、いったいどんな人達だったのか、ちょっと興味が湧いたりします。

 1階に受付とカフェというかレストラン、コインロッカー、螺旋階段を降りた地下に展示室。展示室入り口前に常設展示用の小さな飾り棚があって、展示室で開催されるのは基本的に企画展示のようです。展示室はテニスコートをひと回り大きくした程度のものが一室で、アラカンが訪れた時には照明をグッと抑えた伝統的な美術館の雰囲気になっていました。


アラカンの個人的な感想
 ネットで見る限りでは陶磁器の蒐集・展示で有名とのことで、趣味が合わないアラカンとしては脚が向きにくい美術館だったのですが、NHK・Eテレの「アート・シーン」で内田桃紅の書というか、絵画(?)の企画展示をやっていることを知って出かけてみました。美術館自体は綺麗で静かで、かといって寂しいほど人がいない訳でもなく、日常を忘れて落ち着いた気分になるにはちょうど良い感じ。展示の内容にこだわらず、まずは出かけてみることが大切だなと、改めて思いました。


オススメするとするならば

 坂を登り切れば大倉集古館があるので美術品鑑賞のハシゴをするもよし、アメリカ大使公邸の横を抜けて赤坂、六本木方面で一杯やるとか、少し脚を伸ばして愛宕山、東京タワー、増上寺を観光するのも楽しそうだったのですが、何せNHKのアナウンサーが「外出は控えましょう」と呼びかかける猛暑の午後。無理はせずに美術館のカフェでクラフト・ビールを楽しむ事にしました。お勧めは店内奥側のカウンター席。外の眺めが上手い具合に切り取られて周辺の高層ビル群は視界に入らず、東京にいることを忘れてしまいそうな緑の庭を楽しむ事ができました。


 都会としての東京を楽しみたいなら、地下鉄駅への途中に立ち寄る事ができる虎ノ門ヒルズ、お向かいのThe Okura Tokyoあたりでしょうか。江戸見坂の下で建設中のマンハッタンで見た事がありそうな雰囲気のビルの完成も楽しみです。


私はこうやってたどり着いた
東京メトロ銀座線の虎ノ門駅、2a出口へ

金刀比羅宮を右手に見ながら直進

環二通りを越えたところ、小さな交差点を右折

50m程先を左折して江戸見坂を登る

坂を登って平になったところ、正面に目的地