アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

56. 緑豊かな静かな公園の静かな美術館 - 板橋区立美術館 (東京都板橋区)

 50歳を過ぎた頃から個人で海外旅行に出かけるようになったのですが、中欧やカナダの外れの方にある小さな街を歩きながら、「もう一度この道を歩くことは、決してないだろうな」という思いにとらわれたことを懐かしく思い出します。しかし、冷静に考えてみればそのような所は国内にも沢山あって、しかもそこが公共交通機関で気軽に日帰りできる所であってもおかしくはないのですね。
 今回は湘南新宿ラインと都営地下鉄での日帰りにも関わらず、そんな感慨にとらわれてしまった美術館のご紹介です。


ざっとした御説明(2022年5月下旬の情報です)

 開設が昭和54年ですから、第2次オイルショック後の不景気の最中に計画が進められたと思われます。そのためか体育館のようなシンプルな外観で、1Fにアトリエや講義室、休憩室。2Fに受付と3つの展示室と内部もシンプル。しかしながら、仕切りの壁を設置することで展示スペースは十分と質実剛健(?)な作り。常設展示はなくて企画展だけが開催されていましたが全作品を鑑賞するには1時間では足りませんでした。
 都内とは言え緑豊かな公園の中にある、白を基調とした内装に抑えられた照明の、とても静かで落ち着いた空間でした。


アラカンの個人的な感想
 開催されていた展覧会は、池袋から板橋区に移り住んだ三名の画家の主に油彩。「日曜美術館」をたまに見るくらいの知識しかないアラカンには馴染みのない画家ばかりでしたが、見知らぬ土地の美術館を訪れてその土地に所縁のある作品に触れる事ができて、とても嬉しかったです。旅に出て美術館を訪ねる楽しみを思い出したような気分です。


(オススメするとするならば)
 「東京都立赤塚公園 城址地区」にあり、すぐ近くに板橋区立郷土資料館や東京大仏があることは調べてあったのですが、西高島平駅に到着した時には既に午後3時で周囲をゆっくりと見て歩く時間的な余裕は持てませんでした。都営地下鉄で終点まで乗るにしても、そこはまだ23区内。移動距離や所要時間はたかが知れいているだろうと考えていたのですが、相模湾沿いから「ほぼ埼玉」までの移動にはそれなりの時間が必要でした。


 美術館があるからこそ訪れた場所でした。残りの人生の中でまたこの地を訪れるとすれば、その時も目的地は美術館でしょう。これからの企画展を楽しみにしています。


私はこうやってたどり着いた
都営三田線西高島平駅の南口へ


駅を出たら左方向へ


大きな歩道橋を渡ります。下側の看板に美術館の表示。


歩道橋を降りたら、大きな高架道路に沿って直進。


トンネルの手前で右折。


小さな通りを横断したら左折。公園の中に入っても大丈夫。


道なりに進めば右手に目的地。