アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

54. 白金台にお住まいだった新橋の社長さんのお宝拝見 - 松岡美術館(東京都港区)

 この文章を書いているのは2022年5月上旬で、オミクロン株の感染状況を横目で見ながら美術館巡りを再開して1ヶ月ほど経過しています。ゴールデンウィークの影響があってか新規感染者数は増加傾向にあるようですが、官房長官から「屋外でのマスク着用は必須ではないと考えられる」とか、「海外からの入国者数を増やす」と言った趣旨の発言があったりと、世の中は経済活動再開モード。アラカンとしても、そろそろ泊まり掛けでの外出に踏み切ろうかなどと思いつつある今日この頃ですが、とりあえずは日帰りで行ける都内の美術館のご紹介です。


ざっとした御説明(2022年5月上旬の情報です)

 新橋に本社があった会社の社長さんが自身の蒐集品を一般に公開するために開設した美術館だそうです。港区白金台の建物は自宅跡地に建てらたものということですが、広い中庭付きの2階建て、玄関を入ると大きな彫刻のあるアトリウムに受付、展示室が3つと、かなりの敷地面積。展示室は2階にもあって常設展と企画展が同時に開催できる規模ということで、小さな公立の美術館よりもよほど広かったです。歴史も古くて、新橋に最初の施設が開設されたの1975年ことですから、日本中に一気に美術館が増えたバブル期以前から続いていることになります。ちなみにこの広い敷地がある高台の反対側は宮様の御用邸(現在の東京都庭園美術館)があったという都内でも指折りの高級住宅街で、かなりの「ガッチリ!」さんだったことが伺われます。


アラカンの個人的な感想
  昭和期の日本の社長さんが夢中になって蒐集したものと聞くと鍋島とか中国の白磁、青磁といった焼き物関連を連想してしまうのですが、松島さんはスケールが違いました。1階には、古代オリエントの文化財、箱根の彫刻の森美術館で屋外展示されているようなヘンリー・ムーアの巨大な彫刻などの彫像群、さらには西域、インド、インドシナ、中国の仏様や神様がずらっと並ぶ展示室も。もちろん、古美術道楽の必須アイテムである掛け軸、陶器も2階に沢山展示されていました。蒐集品は自分の目で選び、80歳を過ぎても海外のオークションに自ら出席して落札してきたらしく、アラカンもそれくらいの(金はありませんが)好奇心やバイタリティーのあるジジイになりたいものだと感じ入ってしまいました。


オススメするとするならば
 人も建物もいっぱいの東京ですが、都心には緑に親しめる公園が意外と沢山あって、この周辺では国立科学博物館附属自然教育園や東京都庭園美術館の庭があります。しかし、相模湾沿いに住むアラカンとしては「都会ならではの何か」をついつい求めてしまうのも自然な成り行き。そんな感じでGoogleマップを眺めていて見つけたのが白金台の駅前、東京大学医科学研究所附則病院隣の「港区立郷土歴史館」。いわゆる美術館ではないのですが、予想外に面白かったので次回にでもご紹介させていただきたいと思います。駅へと続く銀杏並木の通りにはオープンテラス付きのおしゃれな飲食店も多数見受けられましたので、「セレブ気分で東京を楽しみたい」方は、そちらへどうぞ。


私はこうやってたどり着いた
都営三田線白金台駅1番出口から


出口を出たら左方向

最初の大きな交差点を右折

(たぶん)いちょうの並木の道を直進

右に緩くカーブした下り坂まで来たらもう少し

案内の看板を目印に左の小道に入ります

左折して程なく目的地