アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

70. 東京は変わり続けるんだなぁ - SOMPO美術館(東京都新宿区)

 このブログは展覧会や美術館賞の感想ではなく、美術館そのものを訪ねた時の印象をまとめたものであるため、同じ施設を複数回にわたって取り上げたことはこれまでありませんでした。しかし今回は、以前に取り上げた時とは建物が全く変わってしまった美術館のご紹介で、そういうことなら2度目もありかと思って取り上げてみました。


ざっとした御説明(2022年11月上旬の情報です)

 「第15回」で取り上げた高層ビルの最上階にあった美術館が地上におり、名前もちょっと変わった美術館。入り口を入った1階にコインロッカーと受付、2階がミュージアムショップと休憩スペース、展示室は3, 4, 5階で、チケット購入、受付を済ませたらエレベーターで5階に昇り、1階づつ降りてくるのが順路。各階の展示スペースはテニスコートを少し広くしたくらいで、3つ合わせると移設前と同程度の面積ではないでしょうか。
 壁も照明も白が基調で明るく、外壁もピッカピカだったことが印象に残っています。



アラカンの個人的な感想

 新しくて綺麗で、とても質素で落ち着いた空間でした。質素という点は徹底していて、休憩室の飲み物が階段ホールの自販機だけといったあたりは、地方都市の市民ギャラリーや区立の美術館を上回る簡素さ。「ひまわり」が展示されているためか1階ホールでは警備員の姿が前面に押し出されていて、損保会社の美術館というイメージにある意味ピッタリ。美術品を鑑賞するという目的には必要にして充分な施設なのですが、移設前の窓からの眺望から感じられた非日常感が、ちょっと懐かしかったです。それと、所蔵品の展示スペースがあまり変わっていないか、もしかしたら少し減って寂しくなっているように感じたけれど気のせいかも知れません。


オススメするとするならば

 アラカンが自分だけで都内を歩き回るようになって40年ほどになります。その間、東京の街並みは大きく変わり、新宿駅界隈でも南口や東京都庁が移設したあたりは大きく変わったものの、西口付近の眺めには昔の面影が残っているように思っていました。しかし、10年の工期が予想される「新宿グランドターミナル構想」に基づく工事で、その眺めもいよいよ見納めとなるようです。噂では小田急デパートがあるあたりには都庁よりも高層のビルが立つと予定とか。新宿駅西口に思い出がある皆さん、懐かしむなら今のうちのようです。


私はこうやってたどり着いた
 行き方は「第15回」に書いたものと「今のところ」同じですが、再開発工事に伴って通行止めになる箇所が適宜発生する可能性があります。そのため、事前に美術館のホームページで経路を確認しておくことをお勧めします。