アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

72. 静な里山の美術館 - 徳島県立近代美術館(徳島県徳島市)

 これは個人的な感想なのですが、日本人が洋画を描いたり仏像以外の芸術品としての彫像を造るようになったのは幕末、明治の始まりからのことなわけで、日本の芸術家の作品をコレクション、展示の中心とする美術館は、明示的に名のるかどうかは別として「近(現)代美術館」になりがちだと思われます。一方、在住だった、あるいは出身だった芸術家の作品を遺族から寄贈されたことをきっかけにして開設された美術館というのは良くあるようなので、もしかしたら地方の美術館ほど近現代の作品の収集、展示が中心とになた「近(現)代美術館」になっているのではないかと想像しています。今年訪れた北海道、徳島の美術館はいずれも「近代美術館」。今後さらに日本各地の美術館を巡って確かめてみたいです。


ざっとした御説明(2022年12月上旬の情報です)

 徳島市の中心部から程遠い徳島県文化の森総合公園自然の中にある美術館で、公園内のメインの建物の2階に他の二つの施設と一緒にありました。入場券販売機や受付は施設ごとになっていて各スペースの入り口にありましたが、建物の入り口に案内所があって説明を受けることが出来たので迷うことはありませんでした。

 展示のスペースは大きく3つに分かれていて、屋外に彫像、屋内では徳島にゆかりがある画家や作品を展示したコレクション展と、テーマを設定した特別展が開催されていました。静かで適度に明るかったことが印象に残っています。余談ですが、正面入り口の横には喫茶室があって施設会館の前から開店してモーニングサービスをやっているとのことでしたが、起床後すぐに朝食を摂りたいアラカンは利用しておらず、サービスの中身は不明です。


アラカンの個人的な感想

 図書館、博物館、美術館、イベントホールが一ヶ所にあるのは利用者としては便利で、運営する方もコストが削減できて良いのだろうなと思いました。広場や山中の森の中の散策路もあるようで、こんな施設がアラカンが住む街にも欲しいと思いましたが、考えてもみれば県庁所在地にある県内で唯一の施設なわけで、そのようなものがポコポコとそこいら中にできるわけはないですね。
 県民のための施設と言うことで、自家用車で行くことが前提と思われる立地が観光客にはちょっと辛かったですが、広々として綺麗な展示室で徳島ゆかりの作品を鑑賞できて旅の良い思い出になりました。


オススメするとするならば

 建物周囲の広場や散策路は、帰りの飛行機の時間が迫っていて残念ながら見送り。美術館の向かい側の「徳島県立鳥居龍蔵記念博物館」(別料金、でも格安)を見学して帰路につきました。明治時代の徳島県出身の文化人類学者の人となりや業績を紹介していて、ざっくりというと、明治の初めの頃の日本列島周辺の民俗調査というか探検、冒険の記録を見学することが出来ます。展示を見ながら海外旅行への憧れが沸々と湧き上がってくるのを感じたアラカンでした。


私はこうやってたどり着いた
 美術館のホームページではいくつかの経路が紹介され、Googleマップでの検索でも条件にの違いによって異なる経路が出てくるようです。それらのうち、JR四国の「文化の森駅」やそのすぐ近くにある「法花大輪」のバス停を利用するものは、1kmを越えて歩く事になるので時間がない旅行客には向かないと思いました。(帰り道に歩いてしまいました・・・)
 スマホのナビゲーションに不慣れな方は、徳島駅前のバス乗り場にある案内所に相談して往復の経路を確定してからお出かけになることをお勧めします。


徳島駅前の「3番バス乗り場」から一宮線、しらさぎ方面のバスに乗って「馬場」で下車。

徳島駅方面へ少し戻って、十字路を右折して直進

突き当たりのスロープを登って大きな道へ

道路を横断して青い欄干の橋へ

橋を渡って道なりに進めば目的地