アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

51. 小さいけれど展示は多彩でした - 熱海山口美術館(静岡県熱海市)


 コロナ拡大以降、星空撮影で伊豆へ行く機会が増えた事は上原美術館の回にも書きましたが、熱海駅の地下通路には上原美術館の看板と並んでもう一つ、別の美術館の看板があります。以前から気になっていたのですが、乾燥した天気が延々と続く冬の間は星空撮影が忙しくて後回し。春になって星空が見えない曇り空が続くようになったところで、ちょこっと出かけて見ました。休日には観光客が押し寄せる熱海ですので過密が心配ではあったのですが、駅近くのアーケード街を抜ければ人出はそれほどでもなく、安心して街を歩くことができました。


ざっとした御説明(2022年4月上旬の情報です)

 2020年開館という新しい美術館。山口伸廣氏が創設した山口文化財団が運営しているとのことで、ほぼ個人的な私設美術館のようですが、スペースはゆったり。1Fに受付とカフェ、小さな展示室が3つ、2階には展示室が7つと屋外展示スペースが2つありました。創設者の紹介や展示作品や作家の解説ビデオが流れている展示室もあって、分かりやすくて親しみやすい雰囲気だったように思います。注意点と言うほどでのことでも無いのですが、2階奥側の展示室へは非常口風の小さなドアから屋外展示スペースへ出なければ辿り着けません。受付で渡される館内マップは、とっても大切!(笑)


アラカンの個人的な感想
 蒐集家の個人的なコレクションを展示する施設となると蒐集家の趣味が色濃く反映され、焼き物を中心とする骨董品ばかりが並ぶ美術館も珍しくはありません。その点、この美術館では現代美術であるイルカのオブジェ、千住博の抽象画、明治終わりから昭和初めの日本人形、鏑木清方、上村松園などの美人画、ルノワール、ルオー、藤田嗣治の絵画や岡本太郎、ピカソの絵画、造形物と多種多様な展示を楽しむことができて、ちょっとびっくり。また、入場チケットには1Fカフェでのドリンク1杯と白い小皿への絵付け体験費(10分程度で焼き上がり)も込みになっていて、1時間を越えてゆっくり楽しめました。



オススメするとするならば

 海水浴場などがある熱海駅下の海岸線の西側にあり、ちょっと歩けば遊覧船乗り場があって、そこから見上げれば(観光用に昭和に建てた)熱海城。山の上へはロープウェイで登ることができて、アダルトな皆様には熱海秘宝館が、家族連れの皆様には錦ヶ浦の断崖絶壁上の遊歩道などもあります。また、季節は限定されるのですが伊豆急行線来宮駅方面へ坂道を登れば熱海梅園が、JRの熱海駅への途中に渡る小川沿いには熱海桜の並木と、人気の観光地だけあって訪ねてみたいところには事欠きません。
 ちなみに、写真の下の方に写っている船は伊豆大島や新島へ向かう定期船。30年近くも前になりますが、健在だった母と海岸沿いのホテルで1泊して、翌日、大島の日帰り観光を楽しんだのが懐かしく思い出されます。当時は船の往復チケットと島内の観光バスのセット券があったように記憶しているのですが、現在どうなっているかはわかりません。


私はこうやってたどり着いた
熱海駅を出たら右側にある「平和通り名店街」へ


アーケード街を出たら右折して坂道を下ります


交差点はありますが、海に向かって下り続ければ迷うことはないはず


「ブラタモリ」でタモリが歩いた銀座通りを抜けます


銀座通りを抜けたら右折


しばらく直進すると右手に目的地