アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

アメリカの美術館 - シカゴ、ミルウォーキー

 6月中頃の10日間ほど、アメリカに遊びに行ってきました。アメリカにはヨーロッパを代表する有名な絵画を収蔵した有名な美術館がいくつかあって、「アメリカに行ってヨーロッパの絵画鑑賞してどうするの?」などとへそ曲がりな事を言わなければ、かなり豪勢な美術館巡りができます。今回は、シカゴ、フィラデルフィア、ニューヨークに宿泊しつつミルウォーキー、ワシントンDCにも日帰りで脚を伸ばして、ガイドブックにも載っている有名なところをいくつか訪ねて来ました。


シカゴ美術館

 美術館の前にロンドンのトラファルガー広場で見たようなライオン像が設置されているあたりには、ちょっと怪しい雰囲気も感じられたのですが、入館してみれば抑え気味の照明にシックな壁色の展示室が広がり、名画がゆったりと並べられた超本格化の美術館でした。

 常設展示ではフランス印象派を筆頭に御宝級の絵画が目白押しで、それに加えて企画展示(私が訪れた時はモネ)もあるという豪華版。さらに常設展示では北斎の神奈川沖浪裏が3枚、モネの積み藁に至っては6枚が並んで展示されているという、とってもアメリカンな豪快さも垣間見れる美術館でした。
 館内はゆったりと広く、来館者の多さを感じる事はなかったのですが、スーラのグランド・ジャッド島の日曜日」の前には、流石に人だかりができていました。

 昼食、おやつで休憩をとりながら3時間ほど滞在しましたが常設展示を一通り見て回るので精一杯。企画展示まで鑑賞する余裕はありませんでした。


シカゴ現代美術館

 今回のアメリカ旅行では、昨秋のオランダ・デンマークでの現代美術強化合宿(?)の成果を確認すべく、現代美術を展示している美術館にも積極的に足を運んでみました。ここは最初に訪れた現代美術専門の美術館で、それなりに意気込んで行ったのですが、4階建ての建物のうちの2フロアーが展示スペースとこじんまりしていて拍子抜け。すぐ近くにある給水塔や360 Chicago Observation Deckと組み合わせて楽しむのがよろしいかと思います。

 ちなみに、カラフルな絵画、オブジェが展示され、動画を含む映像や音響も加えられた空間はとても楽しく感じられました。どうやら、合宿の効果はあったようです。
 ところで、火曜日はイリノイ州在住者は入場料が無料になるとのことです。アラカンはチケット売り場で「イリノイ州の住民ですか?」と聞かれたと思ったので「No.」と答えたら無料になりかかり、「日本から来た旅行者です」と言い直す事になりました。欧州ではそうれほど英会話に困る事はないのに、北米ではボロボロになってしまって辛いです。


ミルウォーキー美術館

 合宿の成果に手応えを感じたからというわけではないのですが、アムトラックに揺られて全米でも屈指の現代美術館と言われているMILWAUKEE ART MUSEUMへ脚を伸ばしました。


 この美術館、展示もさることながら建物が斬新で、まるでミシガン湖に浮かぶ帆船のような姿は現代美術館にぴったり・・・と思いきや、フランス印象派、オランダの古典、中世ヨーロッパの宗教美術品、アメリカの古家具から、近現代の作品までが一通り展示されている、ミルウォーキーを代表するART MUSEUMでした。ただし、展示品は近現代の作品がとても多いので、現代美術の展示で有名になるのもごもっとも、な訳です。鉄道駅から美術館への道すがらに展示されていたオブジェも、コンテンポラリー・アートのテーストがタップリでした。

 近代(モダンで良いんでしょうか・・・)の作家としては、カンディンスキー、ジョルジョ・ブラック、ジャコメッティを始めとするヨーロッパの有名どころに加え、ジョージア・オキーフというアメリカ女性の作品が数多く展示されていたのが、作品の美しさもあって、とても印象的でした。
 ここではレモン・チーズケーキを食したのですが、こんな調子で甘いものを食べてばかりの10日間で、帰国してみたら2Kg太ってしまっていたたのは痛恨の極みであります・・・。