アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

39. 薄墨の滲み具合に何を見ますか?- 相田みつお美術館(東京都千代田区)

 東京国際フォーラムが開館したのは20年ほど前のことで、その頃からここに美術館があることも知っていたのに、これまで一度も訪れたことがありませんでした。同じ地下一階にある大きなホールで1日を過ごしたことが何度もあるのに、興味を引かれること無く忘れていたのですが、訪れてみてその理由がわかりました。


ざっとした御説明(2019年12月中旬の情報です)

 足利市出身の詩人であり書家だった相田さんの作品を展示している美術館。作品は氏が創った詩を書にしたものがほとんどで、ろうけつ染にしたものが数点ありました。暖色系の落ち着いた照明の下、グラフィック・デザインのような書と氏が大切にされていた数々の言葉を噛み締めるのが楽しみ方なのだろうとお思います。


アラカンの個人的な感想
 アラカンが美術館に行く時は、その目的は概ね絵画鑑賞で、しかも洋画主体。書にしろ水墨画にしろ薄墨の滲みを楽しむという趣味は無く、しかも子供の頃から詩集を手に取ることなど殆どありません。これまで忘れていたのは、きっと、開館時のニュースで展示の内容を知り、その段階で興味を無くしてしまっていたためだろう思います。
 詩に共感できる方は、かなりハマるのではないでしょうか。簡単な喫茶スペースがあって、丸の内や日比谷、有楽町の喧騒が嘘のような静かさで好印象。言葉で揺さぶられた心を内観し、鎮めてみるといった楽しみ方もできるかもしれません。


オススメするとするならば
 三菱一号館美術館の回でもちょっと触れましたが、中庭で食べるお弁当がお勧めです。東京国際フォーラムには綺麗な飲食店が沢山あって、眺めて歩くだけでも楽しい気分になれるのですが、中庭にはお昼前から午後遅くまで、多国籍かつ多数のキッチン・カーが並びます。少し特別な感じが欲しければ、有楽町駅近くのデパ地下まで足を伸ばしてみるのも楽しいのではないでしょうか。


私はこうやってたどり着いた
 JR有楽町駅の東京駅側の改札を出ると目の前が東京国際フォーラム。


 二つある建物のうちJRの線路側の建物に入って、エスカレーターで地下1階へ。反対側から入っても、地下でつながっています。


そのまま直進して太田道灌像がある東京駅側へ。


左側の建物への連絡通路が目的地。