アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

36. もう牛タンだけではない、のかもしれない - 島川美術館(仙台市青葉区)  

 仙台の街中って意外と何もなくて、牛タンを食べるとかアーケード街を歩くくらいしかないような気がしています。地下鉄や市バスでちょっと移動すれば、多少は見て楽しめる場所もあるのですが、年に何回か訪れたりしていたら「夜、一杯やる」のが1番の楽しみになるのは致し方のない所。ホテルのチェックインが午後の中途半端な時間だと、国分町のネオンが明るくなるまでの時間が長くてたまらないのですが、そんな仙台の街中に新しい美術館が開館したと聞き、早速訪れて見ました。


ざっとした御説明(2019年10月下旬の情報です)

 株式会社の社長さんである「島川さん」が蒐集した美術品を展示している美術館。今春までは遠刈田温泉という名前も実態も仙台から遠く離れた所にあったものが、受験予備校や専門学校が立ち並ぶビル街に移転したのだそうです。5階建ての小さなビルが丸ごと美術館になっていたのですが、街並みにすっかりと溶け込んでいて真前に行くまで気がつきませんでした。2階から5階までの4フロアに、日本画を中心にマリー・ローランサン、ユトリロを含む100点を超える作品が展示されていて、ゆっくり観るにためには1時間程度は必要な、そこそこの規模でした。


アラカンの個人的な感想

 日本の画家の作品が数多く展示されていました。平松礼司、東山魁夷、平山郁夫と言った日本画の有名どころに加え、鳥海青児、高橋由一、青木繁、岸田劉生と言った洋画の有名どころの作品が並び、見応えは十分。絵のサイズも大型で、平山郁夫画伯のシルクロードシリーズ数点のお値段って想像もつかないのですが、そんな絵画の数々を仙台の街中のビルを丸ごと美術館にして展示してしまうあたり、「社長の道楽」も行くところまで行けば立派なメセナ活動だなと思ってしまいました。っていうか、誰かがお金を出さないと美術品は海外に出て行ってしまうので、島川さんのような人って貴重なんだろうと思います。そう言えば、原三渓も松方幸次郎も民間企業の社長さんでしたね。


オススメするとするならば
 仙台駅方面から歩いてくるとビルばかりが目立つのですが、もうちょっと先の錦町公園からは勾当台公園、定禅寺通り、西公園と緑の中を続けて歩くことができます。杜の都と言いながらも高層ビルが目立つようになった仙台の街中ですが、この辺りは、勾当台公園の花壇や定禅寺通りの欅の並木が綺麗な頃は勿論、電飾が美しい冬の夜も、そぞろ歩くにはなかなか良い一帯です。


私はこうやってたどり着いた
 新幹線を降りた西口2階へ。雨なら地下まで降りて地下鉄で広瀬通り駅か勾当台公園駅を利用するのも吉。


2階の歩行者通路を右、広瀬通り方面へ。


広瀬通りまできたら左折。


次の交差点では道路右側へ。


広瀬通をそのまま行っても良いのだけれど、一本隣の小路に入りました。


「かに政宗」がある交差点まで小路を西進。


この交差点を右折して20mほど行った先、左側が目的地。