アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

フェルメールのことなど

 以前、フランクフルトのシュテーデル美術館を訪ねた時のこと。建物を出てしばらくしたところでフェルメールを見落としたのに気がつきながら「ま、いいか」と流してしまった思い出があります。ゲーテハウスの閉館時間を気にしつつ雪道を急いでいたからで、当時の私にとってはゲーテハウスの方が遥かに大切だった訳です。

 レンブラントの自画像やモネの睡蓮を全て観賞しようとする人がいるという事を聞いたことは無いのですが、フェルメールは数が35点程度と微妙に良い具合なためか、全作品の鑑賞に取り組む人は少なく無いようです。フェルメールにそれほどの興味があるわけでは無いアラカンなのですが、今年のアメリカ、昨年のオランダ・デンマーク旅行でかなりの数を見たはずだと思い、これまでの状況を調べてみました。


 で、調べた結果はかなり衝撃的でした。なにせ、行った来たばかりのメトロポリタン美術館では、収蔵品は3点だと思っていたけど写真は4作品分残っていて、しかも正しい収蔵品数は5!。そのほか、美術館には行ったけど見た覚えが無い、もしくは閉館等の事情で鑑賞できなかったものを列挙すると、こんな感じ。
・信仰の寓意 メトロポリタン美術館
・絵画芸術 ウィーン美術史美術館
・ギターを弾く女 ケンウッド・ハウス(ロンドン)
・地理学者 シュテーデル美術館(フランクフルト)
・レースを編む女 ルーブル美術館
○天文学者 ルーブル美術館
○マリアとマルタ家のキリスト スコットランド国立美術館(エジンバラ)
○ワイングラス ベルリン国立絵画館
○真珠の首飾りの女 ベルリン国立絵画館
○ティアナとニンフたち マウリッツハイス美術館(ハーグ)


 建物が修繕のために長期に渡って閉館中なのを知った上で行ったケンウッド・ハウスは仕方がないかなと思います。

 しかし、その他は「そもそも収蔵されているのを知らなかった」とか、「週末だけ公開される特別展示室にある事を知らずに平日に行った(ベルリン国立絵画館)。」といった低レベルなお話。今後、パリやニューヨークを訪れることはあるかもしれないけれど、エジンバラ、ハーグは無理っぽい。ベルリン、ウィーンも厳しいかも。きわめつけはケンウッド・ハウスで、昨年ロンドンには行ったけどケンウッド・ハウスには行くつもりもありませんでした。と言うことで、フェルメール・コンプリートは調査開始から30分かからずに、とりあえず断念と相成った次第。


 裏技というか、認めてくれない人は決して認めてくれそうもない手段なのでのすが、ネットで調べてみるとフェルメールの作品は度々日本で公開されていて、アラカンとしても「天文学者」以下の○印をつけた作品は日本で見たことがある作品。他力本願、寝て果報を待つのもありかなと思っています。