アラカンの逝く前に行ってみた

主に美術館巡りかな

18. ハチ公が暮らしていた街の美術館かも - 渋谷区立松濤美術館(東京都渋谷区)

 東急百貨店本館地下の食品売り場には生鮮食品を取り扱っている一画があって、長ネギやセロリが顔を出した買い物カゴが似合う、デパ地下と言うよりは街のスーパーのような雰囲気を醸し出しています。実際のところ、百貨店の向こう側は閑静な住宅街。考えてみれば、渋谷駅でハチ公が待ち侘びていたのは夕方になっても仕事から戻ることのない飼い主だったわけで、今は若者の街となった渋谷も戦前は東京市内の居住地区、センター街も駅前から住宅街へ続く商店街だったのではないでしょうか。ちなみに、「松濤」は美術館がある住宅街の地名でした。


ざっとした御説明(2019年1月上旬の情報です)

 東急百貨店本店や東急Bunkamuraの建物を過ぎ、さらに坂道を登った先の住宅街にある区立の美術館。建物の内外観はレトロというかハイソな趣で、「もしかしたら戦前の建築物かな。」と思ったのですが、HPによれば昭和56年開設の美術館であるとのこと。建物の雰囲気って時代というよりは建築家の感性の影響を受けるものなのですね。美術館のアンケート中の来館の目的の選択肢の中には「建築に興味があるから」といったものがありましたので、もしかしたら有名な建物なのかもしれません。


アラカンの個人的な感想
 建物の内部に噴水がある吹き抜けがあるとか、階段が螺旋状で間接照明になっているとか、日常を離れた異空間にいるのだという気持ちにさせてくれる建物でした。

 昭和56年というとバブル景気の前、第2次オイルショックの影響が残る不況の時期だったように思うのですが、渋谷区にお金があったのか、文化施設に対する高い見識があったからなのか、東京であるとか渋谷の底力のようなものを感じてしまいまし た。


オススメするとするならば
 近くに「戸栗美術館」という陶磁器を展示している美術館があるらしいのですが、陶磁器にはあまり興味がないアラカンはスルーしてしまいました。その他となると、なにせ閑静な住宅街ですので、素直に東急百貨店本館や道玄坂方面へ引き返すのが無難かなと思います。


私はこうやってたどり着いた
 最寄駅は京王井の頭線の神泉駅らしいのだけど、アラカンはBunkamuraから歩きました。正面出入り口を出たら渋谷駅とは反対方向、下の写真なら左方向へ。


街灯に美術館名が入った垂れ幕がありました。


一方通行の標識と小さな看板が見えたら右折。


右折したらすぐ先に美術館正面入り口が見えました。